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パワプロを続ける精神は、狂気でなければならない

ラプソード(投球解析)から紐解くパワプロ査定

パワプロ2024発売まで約1ヶ月。

査定慣れも兼ねて、自分用?に査定記事を書いていこうかなと思います。

 

今回は、ラプソード(投球解析)を参考にしたパワプロ査定です。

ラプソードやトラックマンによる球質解析は、プロに限らず、アマチュア野球においても、当たり前のように用いられています。

たぶん公式でも反映されている内容だとは思いますが、「球速の正体」を読んで、公式査定とラプソードによる投球解析を比較し、それを査定に落とし込むのも面白いなと思い、記事にしました。

本記事では、3つの投球タイプからノビや変化球の傾向を自分なりにまとめています。

もちろんではありますが、公式査定は成績を加味した査定をメインとしてます(たぶん)。あくまでもこの記事は参考程度です。鵜呑みにしないようご注意ください。

 

参考図書

ラプソードの基本的な事柄が記載された、アマチュア指導者向けの本です。素人同然の私にとっても、非常に読みやすい内容でした。ここに書かれている事項をベースにして、私なりの解釈で記事化しました。

 

球質分類

「球速の正体」では、大まかに9つのタイプに分類にしています。

が。ここでは、査定に使いやすいように3つのタイプに分け、そこから掘り下げようと思います。大まかなタイプ分けは以下の通り。

・標準タイプ:シュート変化が平均的な投手

・真っスラタイプ:シュート変化がほぼゼロ*1に近い投手

・シュートタイプ:シュート変化が平均を超過する投手

まあアレですね。ナチュラルシュート、真っスラを付ける参考になるソレです。では。各タイプにどの選手が該当しているのか、そのタイプの変化球傾向について、次から触れていこうと思います。

 

標準タイプ

ノビ型

該当選手:野茂英雄藤川球児山本昌岸孝之、森下暢仁、今永昇太、バウアー

平均よりも球の回転数多く、回転軸も縦に限りなく近い、いわゆる「浮き上がるボール」を投げるタイプのピッチャーです。

縦に腕を振る、オーバースローの投手が該当してきます。

公式査定においても、シーズン成績にもよりますが、ノビBの選手も多く、まさしく「王道を征く」エース系です。ただ、ストレート被打率が比較的高い年は、ノビEにされる場合もあります。そこをどう解釈し、査定に落とし込むかは、査定者のコンセプトによって変わってくるのかもしれません。

抜け球が多い選手についてはシュート回転(抜け球)一発便宜上付与される傾向にあります。

回転数が多いピッチャーは、打球が飛びやすいとも一般的に言われているので、フライボールピッチャーを付けるのも面白いです。事実、バウアーにも付与されていますし。

このタイプの選手は、縦カーブやフォーク等の、回転数が多く、縦方向に変化する球種との親和性が高いです。回転数が多い変化球と組み合わせることで、打者の空振りを誘いやすいからです。

逆に回転効率の低いボールや、腕をナナメ以下に振る必要がある変化球、例えばカットボールやスライダーあたりは、ストレートの回転に影響を及ぼす場合もあり、他の変化球と組み合わせるパターンがベタでしょう。

また、このタイプのピッチャーは、上下で球を揺さぶるのを得意とする傾向にあるため、球を見極めるタイプ選手と対戦すると、

「球数が多くなる→高めのストレートを痛打 or 四球を出す」

といったパターンも珍しくないため、場合によっては、一発四球をのっけちゃうのもアリです。

ikezu-no-pawapuro.hatenablog.jp

自作のオリジナル選手では、新垣がこのタイプに該当します。上述の特能もあらかた網羅されてますし。2024ではもう少しだけ標準ノビ型に沿った能力にしようと思います。

 

標準型

該当選手:前田健太、山本由伸、菅野智之、奥川恭伸、伊良部秀輝

回転数も平均的で、回転もオーバースローやスリークォーターでよく見られる、オーソドックスなピッチャーです。

ストレートの質も、ノビ型で見られる豪速球ではなく、丁寧な快速球と表現した方がしっくりと来るかと思います。良く言えば「見本とすべき」ストレート、悪く言えば「型にハマった」ストレート。それが故に、武器が無いと打ち込まれやすい傾向にあります。

プロで活躍する標準型の投手は、でストレートを活かすパターンが多いです。菅野は制球、伊良部は圧倒的な球速、山本由伸は多彩な変化球といった武器を持ち合わせています。

彼らに共通する点として、リリースポイントがホームベース寄り、つまり「球持ちが良い」特徴が良く見られます。事実、パワプロ査定においても、球持ち〇を所持している選手も多いです。

変化球に関しても、どの変化球も満遍なく駆使できるため、七色の変化球と称される選手も少なくないです。左右の打者に対しても柔軟に対応するために、挟んで落とすボールをベースにするタイプが基本形とも言えます。その点ではリリース〇も該当してくると思います。

突き抜けるための壁を、何遍も乗り越える必要があるタイプがゆえに、際だって突出した「型破り」な投手を生み出しやすいタイプです。

逆に、このタイプで芽が咲かない投手は、型にハマった「並み」の投手と言っても、あながち間違いではないかもしれません。

 

垂れ型

該当選手:斎藤佑樹、高橋宏斗、藤浪晋太郎與座海人

回転数の少なさ、回転効率が低い*2がゆえに、ノビが少なく、表現によってはクセ球を投じるタイプとも言えます。

「球がお辞儀する」とも揶揄されることも少なくなく、ノビが無いとも表現されがちですが、速球型の選手にこのタイプの少なく、逆にこの球質を武器にできます。

球質だけを考えると、ノビE-Fかもしれません。しかし、このタイプにおいても、藤浪や宏斗のように、ストレートを武器とする選手も少なくありません。

ノビを下げるのであれば、球威を表現する意味合いで荒れ球や、打ち辛さ感を出すために球持ち〇を付与するテクをキメるのも一手です。

打ち辛さを活かし、回転数の少ないスライダーやチェンジアップ、フォークと組み合わせ、低めに集めるピッチングをすることで、ゴロピッチャーとして活躍選手も珍しくは無いです。

この速球をデメリットとする選手に対しては、代替案としてツーシームやシンカーを主体に置く場合もあります。

球が落ちる性質を活かし、低めを主体とするピッチングが主体となってくるタイプです。それゆえにワイルドピッチを狙った、一塁ベース上のかく乱も攻略法の一つです。

その意味合いでは、対ランナークイックの査定低下も一手かもしれません。コントロールが悪いタイプなら、なおさらだと思います。

 

真っスラタイプ

ノビ型

該当選手:村上頌樹、吉田輝星、上沢直之、サイスニード、リベラ

このタイプのピッチャーはむしろ珍しい部類。球の回転数が多く、シュート変化が極小であることから、「スライダー変化している」ように見えるのが特徴です。

特に、スピンが多く、「ナチュラル」なストレートを投げる吉田輝星は、藤川球児のようなタイプ*3だと一般的に称されがちですが、シュート変化がNPB平均の26cmより、大きく下回っていることもあり、分類上「真っスラ」変化しているとも言えます。吉田輝星に真っスラなんて付けたらアンチコメント来そうだなぁ...

www.nikkansports.com

変化球は、カットボールとの相性が抜群です。カットとは逆方向のツーシームやチェンジアップ、いわゆるシュート系のボールと組み合わせると、阪神村上のように、投球引き出しが増え、より打ち辛いタイプに化けます。

その他の長所として、左右の苦手意識も持たない点もあります。査定においては、右の投手に対して対左打者C-Bを付与するのも一手です。その逆も然りなのだろうか。実績の少ない選手には有効な査定手法かもしれません。

 

標準型

該当選手:斎藤雅樹大谷翔平桑原謙太朗

回転数こそは平均的ですが、これも、シュート変化が少ないことで、シュートしないことで「スライド変化」しているように見えるタイプです。

横に大きく曲がるスイーパーを得意とする翔平も、シュート変化が少なく、このタイプに該当してきます。

翔平のストレートは、カット寄りのボールではありますが、その真価は、やはり、常にスピードが出る球速にあります。これを以って、ノビ査定をEに留めるKONAMI査定は、ある意味正解なのかもしれません。翔平に真っスラ付けたら過激派からエジョフ一平されそうだなぁ...

上述の翔平の例に漏れず、真っスラタイプの投手にとって、カットやスライダーと言った、スライダー系の変化球を、得意球とする傾向にあります。相性の良い変化球ともいえます。

逆に、シュート系、シンカー系は投げ辛い傾向にあり、それもあって、スライダー系に偏る選手も少なくは無いです。

とは言えども、ツーシームやフォークといった変化球の方が回転効率が高い選手もいますし、一概に苦手とも言い切れないのかもしれません。

いずれにしても、外へ逃げるボールになる場合が多いため、査定では逃げ球を考慮するのも面白いかもしれません。

 

垂れ型

ジャリエル・ロドリゲス、三上朋也、森博人

回転軸がジャイロ寄りで、シュート変化も少ないのが特徴です。ジャイ●ボールは嘘じゃなかった!

中々お目にかかれないタイプであるが故に、打者にとっても打ち辛く、対策し難いタイプです。

変化量の大きいスライダーやカーブと組み合わせて、空振りを狙ったり、

シュート系の落ちる変化球を織り交ぜて、ゴロを量産するといった芸当も可能です。

特にジャリエル・ロドリゲスは、上述のクセのあるストレートが速いだけでなく、大きく割れるスライダーを駆使し、空振りだけでなく、ゴロも量産できる器用な選手です。

査定においては、怪物感を表現するためにキレ〇を付与しても趣深いかもしれません。

ikezu-no-pawapuro.hatenablog.jp

自作のオリジナル選手では、ペレスが該当してくるでしょう。ふざけてジャイロボーラー設定にした時期もあったけど、まさかこういう形で伏線回収されるとは思わなかったよ。

 

シュートタイプ

ノビ型

該当選手:尾崎行雄郭泰源伊藤智仁石井一久桑田真澄松坂大輔佐々木朗希、則本昂大大野雄大、東克己、加藤貴之、ノーラン・ライアン

平均よりもシュート変化が大きく、回転数も多いタイプです。スリークォーターの選手が多い印象です。

その投法を活かした、ナナメに大きく曲がるスライダー、カーブを好むピッチャーも多いです。このような変化球は、右-右、左-左の組み合わせに対して強く、打者からすると「頭に目掛けてボールがやって来る」ように見えることも珍しくは無いです。成績を加味した上で、対左打者のランクを調整した方が良さげです。

逆に、右-左、左-右の対戦においては、上述の変化球を見切られるリスクもあります。その対策として、チェンジアップやシンカー系の落ちる変化球と組み合わせることで、的を絞らせなくするパターンも有効的です。

大きく変化するボールを持っている投手に対してはキレ〇、スピンのかかったボールゆえにフライボールPを付けるのもアリです。

 

参考図書に記載されてた内容ですが、著者の林氏が投手に指導する際、投手が「シュートした(だから狙ったところにいかなかった)」と言った際、「シュートじゃなくて”抜け”なんだって」と指摘することがあるそうです。

また、「シュート回転して打たれた」投手のボールを解析しても、通常時のシュート変化と大差はなく、「シュート回転したから打ちごろのボールになった」のは、”錯覚”なのだろう、との旨についても触れられています。

この内容を踏まえるに「シュート回転したから打たれた」のではなく、「甘いコースに抜けたから打たれた」というのが、正確な意味合いだと思われます。

そういえば。

パワプロ2024から抜け球が新規登場したと話題になりましたね。

その中で、一部界隈が「シュート回転抜け球に表記変更された」といった憶測をしていたのも記憶に新しいです。

恥ずかしながら、私も「球速の正体」を拝読してからですね、上述の内容から「シュート回転」より「抜け球」の方がね、筋が通った名称だなと思うようになりましたよ。

まぁ松坂にシュート回転が無いですし、シュート回転は武器だと言われつつある世の中ですし、まだ憶測の段階ではありますが、本当に抜け球シュート回転へ仕様変更された、と突きつけられても、何なら可笑しくないのかもしれません。KONAMI社員は意外と文献を読み漁っている...!?

 

標準型

該当選手:山田久志黒田博樹菊池雄星西勇輝、戸郷翔征、宮西尚人、木澤尚文

シュート変化が30cm以上の投手が該当してきます。球の性質上、このタイプの投手は、スリークォーターやサイドスローの選手が大半を占めます。

変化球についても、フォーク系のボールと投げられる投手も多く、シュート系のツーシーム、チェンジアップを投げるのも、苦としません。

これは限られた選手に該当してくると思いますが、シュート変化するストレートの対として、回転上、相性が良くないとされるスライダー系列も投げられると、投球幅も広がります。

選手によっては、投球動作後、軸足方向に流れることにより、バント処理の一歩目が遅れケースも少なからずあります。その場合は、守備力を落とすのも一つのテクかもしれません。ですが、投げる変化球によって、体重移動を使い分けるピッチャーは、打球方向に体を持っていきやすく、自ずと守備が上手いと称される選手も、多々存在します。

 

垂れ型

潮崎哲也高津臣吾鹿取義隆、宮城大弥、青柳晃洋、大勢

ノビが少なく、シュート方向に大きく変化する、NPBでも中々お目にかかれないタイプです。このタイプは、サイドスローアンダースローに多くみられる傾向にあります。

アンダースローの投手はむしろホップ値がマイナスになる場合もあったりとか。

ノビが少ないとは書きましたが、独特な球筋ゆえに、打者からすると「球がホップしている」ように見えたり、「ノビが良く」感じることも多いそうです。

特に大勢は、サイドスピンしながら「速くシュート変化する」ストレートのため、打者からしても非常に打ちづらいタイプです*4

選手名からもわかるかもしれませんが、相性の良い変化球は、シンカー系。

潮崎と対戦した打者からも「左ピッチャーのカーブのようなシンカー」とも称されるように、スピンを与えれば「浮き上がって落ちる」カーブのような軌道を生み出せるため、左投手にも強く攻められるとのこと。

この意味合いでは、ストレートと変化球を相互に活かす緩急〇、便宜上のノビBもあっても良いです。

狭義的なことを言うと、ジャイ●ボールはスライダー変化に分類される。そのため、シュート変化するタイプに「ジャイロボール」を付与するのは、あまり適切ではないと思う。私の意見を述べると、上園や松坂をジャイ●ボーラー扱いした能力査定は、某野球漫画等の俗説に振り回されてた一種のミーハー査定だ。私もその中のひとりであった訳だが。

 

ikezu-no-pawapuro.hatenablog.jp

オリジナル選手では、佐久間が該当してくると思います。2022じゃ便宜上の理由でナチュラルシュートを付与しなかったのですが、2024では付けても良いかもしれません。

 

 

クソみたいな余談(読まなくてもいい)

サムネが思いつかなかったので、村長リスペクトのリトジョサムネにしました。

 

 

あ、白馬の将軍様と言えば。

偉大なる金正恩将軍様の新キャラソン「親近なる父」がリリース(?)されましたね。

 

www.youtube.com

親近さをアピールするために「金正恩」と呼び捨てにしています。しゅごい。

新鮮さを強調しつつ、いつものモランボン楽団の曲調を両立している名曲です。

 

一応、このブログの目的の一つに「資本主義の粉砕」があるらしいので、文末に載せました。

たった今、思い出した設定だけど。

 

おしまい。

 

*1:シュート変化が少ないと、逆に「スライダー変化」しているように見えるぞ

*2:縦方向の回転が少ない程、回転効率が低くなるぞ

*3:本稿では標準ノビ型

*4:どちらかと言うと標準シュート型で見られるタイプだと思う